原作は、神話で登場する神の息子と友達になったことから生活が一変する平凡なアメリカ人中学生の試練と苦悩を描いたジーン・ルエン・ヤンのグラフィックノベル「アメリカン・ボーン・チャイニーズ」。本作品は一人の少年が自分を知るまでの闘いを、暖かく、時にコミカルに、カンフー満載で描いている。
ジーン・ルエン・ヤンの画期的なグラフィックノベル「アメリカン・ボーン・チャイニーズ」を原作とした本作品は、平凡なアメリカ人中学生のジンが、新学期からレベルアップしたいと願うが中国人のウェイチェン・ソンが転校してきたことによって、そのささやかな願いは打ち砕かれるところから始まる。目に見えない人種差別が、ミーム動画の拡散事件によって明らかになるが、ジンはそれを逆手にとって、サッカー部の再トライアルを受ける権利を得る。
ウェイチェンと次第に打ち解けるようになると、ジンはウェイチェンが神話に登場する猿の王孫悟空の息子であることを知る。ウェイチェンはジンを伝説の第四の経典を探す道しるべであると信じて、ジンに助けを求める。サッカー部のメンバーとの関わり合いや、ウェイチェンと天界の騒動に巻き込まれたりするうちにジンはだんだんと自分のアイデンティティについて考えるようになる。家族ドラマであり、コメディであり、アクション満載の本作品は、ジンが自分の内なる強さに目覚める物語である。