Behind Star Wars: Visions Volume 3 — James Waugh on Storytelling and Style at Anime NYC

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume3配信開始!ジェームズ・ウォーが語る制作秘話

2025年10月30日

はるか彼方の銀河系を舞台にしたあの名作が、その創造のルーツとされる日本で、アニメスタジオの新たな視点によって再び生まれ変わる

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume3が、ついに10月29日より配信開始。そこで今回は、本シリーズの製作総指揮を務めるジェームズ・ウォーに、Anime NYCで独占インタビューを実施し、最新アンソロジー作品について話を伺いました。インタビューでは、創造のルーツとされる日本に改めて注目し、9つの著名なアニメスタジオと協力しながら「スター・ウォーズ」のアニメーションにおけるトーンやスタイルを決めた経緯が紹介されました。また、最新シーズンのVolume3がなぜ重要な意味を持っているのか、各エピソードではるか彼方の銀河系を舞台にした物語にどんな新しい魅力が加わったのかを、ウォーの言葉から読み取ることができます。『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume1、2を観たことがある方はもちろん、初めて触れる方にとっても必見の対談となっています。

製作総指揮を務めるジェームズ・ウォーの独占インタビュー

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume3は、前の2シーズンからどのように進化しており、どのような点が特徴的ですか?

ジェームズ・ウォー:『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume1は、クリエイティブプロデューサーである私たちにとって、まったく新しい世界を切り拓く作品となりました。「スター・ウォーズ」は日本の物語的伝統に強い影響を受けているので、アニメ化しても美しい映像表現が可能だと確信していました。アニメーションは銀河を描く表現として非常に魅力的だということは知っていましたが、大胆なストーリー展開も可能だという点が新しい発見でした。リスクを恐れずに斬新なクリエイティブ手法で限界に挑みつつ、芸術性と情感も表現できる優れた手法なのです。

「スター・ウォーズ」をクリエイター的視点で捉え直すことで、過去の作品を尊重しつつ新しい魅力を生み出すことを気づかせてくれた作品でした。Volume2では、南アフリカ、アイルランド、イギリス、チリ、フランス、韓国、アメリカなど、世界の多様な文化の視点から銀河を描きました。Volume3では舞台を日本に戻し、Volume1で始まったストーリーが再開します。アニメという表現手段を使って、より独自性のあるジャンルや雰囲気を取り入れながら、「ビジョンズ」ならではのストーリーが描かれています。

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume3は日本とアニメーションにインスピレーションを受けた作品になっています。その経緯を教えてください。また、今回どのスタジオが制作に関与しているのか、各スタジオがどのような芸術表現をしているのか教えていただけますか?
ジェームズ・ウォー:初期の「スター・ウォーズ」三部作もそうでしたが、日本のアニメ業界は紛れもない才能と芸術性、情熱によって成り立っています。それが何世代にもわたり世界中の人々の心をとらえてきた理由です。『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume1では、日本の名だたるクリエイターたちが描くスター・ウォーズ銀河の世界に圧倒され、その表現力と物語に深く感動しました。私たちはすぐに、「もっと多くのスタジオや語り手とこの世界を広げていきたい」と強く思いました。

Volume3では、日本文化の奥深さ、「スター・ウォーズ」の壮大な世界観、そしてアニメという表現手法が見事に融合し、まさに奇跡ともいえる作品が誕生しました。Volume3では前作よりも多くのスタジオの協力を仰ぎたいと思っており、実際、「ビジョンズ」で最高の作品を作ってくれると確信できるクリエイターたちにも会いました。Volume3では、Volume1でも制作を担当した神風動画、TRIGGER、キネマシトラス、Production I.Gに継続して協力をお願いし、新たにポリゴン・ピクチュアズ、WIT STUDIO、プロジェクトスタジオQ、ANIMA、デイヴィッドプロダクションを迎えました。

Volume3で新たに描かれている世界やキャラクター、それらの魅力を教えてください。

ジェームズ・ウォー:Volume3では、正義のためなら何でもやりかねない、狂信的なジェダイが登場します。アンゼランで犯罪組織を取り仕切るボスと、彼のボディガードを務めるウーキーも出てきます。デス・スターが爆発する中、死にゆくストームトルーパーの最期の思いを追体験します。また、アーマーに変形するアストロメク・ドロイド「シーウォークス」や、今回初登場のAT-AT、そして巨大なテディベアのようなドロイドも現れます。こうした新しい発想や独創的な表現が、9本の短編にたくさん盛り込まれています。

今回の短編シリーズにおいて「スター・ウォーズ」の世界観を保つ上で、アニメ表現やストーリー展開で工夫した点を教えてください。

ジェームズ・ウォー:『スター・ウォーズ:ビジョンズ』の特色は、スタイル、トーン、表現の多彩さにあります。だからこそ、銀河全体に広がる豊かな多様性を描写できるのです。クリエイターたちは、アニメの力とそれによって解き放たれる想像の世界を作品に活かしています。短編シリーズでは大胆な挑戦を行い、正史の枠にとらわれないストーリーを展開しています。クリエイターたちは「はるか彼方の銀河系」を自由に取り入れ、無限の可能性を持つアニメならでは手法でそれを見事に再構築しました。

既存の「スター・ウォーズ」の世界観にぴったりと収まるストーリーが生まれることもありますが、アニメや映画という表現手法、さらには「スター・ウォーズ」シリーズそのものをメタ的に表現するユニークな作品もあります。TRIGGERの『THE TWINS』や神風動画の『The Duel』がその好例ですね。

Volume3のクリエイティブな面では、どのように「スター・ウォーズ」の世界を発展させ、他のシリーズ作品との関連性を描いているのでしょうか?

ジェームズ・ウォー:「ビジョンズ」では、「スター・ウォーズ」における新しい可能性や意外な展開、あるいはその魅力の再発見につながるような作品を目指してきました。どのエピソードにも、「スター・ウォーズ」の豊かな歴史やストーリー、そしてそれらを手がけたクリエイターが大切にしてきた要素が散りばめられています。「ビジョンズ」のエピソードは過去の「スター・ウォーズ」作品への敬意を表すラブレターであり、未来の「スター・ウォーズ」作品にいざなう存在でもあります。

2025年8月21日~24日にAnime NYCで『スター・ウォーズ:ビジョンズ』を披露することの狙いを教えてください。このイベントでは作品の雰囲気やテーマがどのように反映されているのでしょうか?

ジェームズ・ウォー:アニメの人気は年齢や国を問わず、世界中で高まっています。米国東海岸最大の都市で開催される、最大規模のアニメコンベンションのメインステージに「スター・ウォーズ」が登場するのですから、「スター・ウォーズ」がアニメの世界に本格的に仲間入りしたという印象を与えるでしょう。同時に、「スター・ウォーズ」ブランドがアニメ文化に大きな影響を受け続けていることも示したいと考えています。

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』は、さまざまな文化や背景を持つクリエイターがそれぞれの視点で描く作品集です。それはさながら、ニューヨークという都市のようです。ニューヨークは、個性をもった人々のストーリー、まったく雰囲気の異なる地区、そして多様なスタイルが共存しています。多様性を誇りとしつつ、違いを持つ人々をひとつにまとめ上げることに成功しているのです。

制作した中で、お気に入りのシーンや特に印象に残っているシーンはどれですか?

ジェームズ・ウォー:Volume2の中でカートゥーン・サルーンが制作した短編があります。ケルト文化に着想を得たバンシーの物語で、ルーク・スカイウォーカーの物語を逆に描いたような展開が特徴です。退屈な惑星から抜け出してより良い人生を求めたはずが、思いがけず暗い運命に転落していきます。より良い人生を求める純粋な気持ちと、友情を犠牲にしなければならない現実。これは世界中の誰もが理解できる感情です。実家を離れて大学や都会の生活に挑戦したことのある人なら、膨らむ期待とそれが消えてなくなった喪失感が入り混じるほろ苦さを理解できるでしょう。カートゥーン・サルーンの短編にはそれがあまりに完璧に描かれていて、観るたびに胸が熱くなります。

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』以外では、どんな作品を視聴していますか?

ジェームズ・ウォー:私の趣味はかなり偏っていて...『スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー』、『スター・ウォーズ:テイルズ・オブ・ジェダイ』、そして『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ』、ナショナルジオグラフィックなどを観ています。マーベルのチームが手掛けてきた素晴らしいアニメーション作品も好きです。

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume3の最新情報

ジェームズ・ウォーが繰り返し強調していたことがあります。それは、『スター・ウォーズ:ビジョンズ』では文化と芸術的な表現の融合によって銀河の世界が再構築されているということです。Volume3では、日本を代表するアニメスタジオとの協力により、大胆なキャラクターデザインを実現し、表現の幅を広げつつも「スター・ウォーズ」の遺産を忠実に受け継いでいます。

インタビューの中で、ウォーは注目キャラクターとして、ボディガードのウーキーと、アーマーに変形するアストロメク・ドロイドを従えたアンゼランの犯罪組織の首領を挙げました。お馴染みの世界観と個性的なアニメ表現を絶妙に組み合わせた好例と言えるでしょう。

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume3はどんなストーリー?

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume3のプロモーション画像
『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume3、スター・ウォーズ

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』のVolume3では、世界最高峰のアニメスタジオが手がけた「スター・ウォーズ」の新たなストーリーを楽しめます。本作は、ジャンルの枠を超えたアニメ表現と豊かな感情描写、そして映像面での新たな試みが特徴の短編アンソロジーアニメです。Volume3では、観る者を銀河の未知なる地へと誘う「スター・ウォーズ」のストーリーテリングが使われています。本作は、9本の短編から構成されており、TRIGGER、WIT STUDIO、Production I.G、デイヴィッドプロダクションをはじめとする日本を代表するアニメーションスタジオが制作しています。キャストにはアンナ・サワイ、フレディ・ハイモア、ジョージ・タケイ、シム・リウ、ステファニー・スー、スティーヴ・ブシェミなど、豪華な顔ぶれが集結します。

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』を配信で観る

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume3の配信開始日は?

『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume3は10月29日からディズニープラスで独占配信が開始。インタビューを読んで『スター・ウォーズ:ビジョンズ』Volume3への期待が高まりましたか?胸を弾ませている人はあなただけではありません。今作では新しいアニメ表現と多様なストーリー展開が駆使されており、はるか彼方の銀河系の世界がこれまで以上に豊かな広がりを見せます。今すぐ『スター・ウォーズ:ビジョンズ』をお気に入りに追加して、配信を楽しみましょう。今後の最新情報はディズニープラスナビをチェック。


スター・ウォーズの世界観を楽しみたい方は、ディズニープラスの「スター・ウォーズ」コレクションに収録されているコンテンツを観てみましょう。ウォーのお気に入り作品『スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー』『スター・ウォーズ:テイルズ・オブ・ジェダイ』『スター・ウォーズ:クローン・ウォーズ (シリーズ)』も配信でお楽しみください。

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